講演

1時間目(8:50-10:20)

豊田講堂

対象:中学、高校、一般
定員:800名

【特別講演】貧乏研究室から青色LEDが生まれた理由、GaNが拓く未来社会

未来材料・システム研究所 未来エレクトロニクス集積研究センター
センター長・教授 天野 浩

皆さんは、将来社会に出てこのようなことがやりやい、そのために大学でこのようなことを勉強したい、と言う夢はお持ちでしょうか?恥ずかしいことに、私(天野)は将来何になりたいか、という夢を持たずに大学に入りました。何をやるべきか見つからず暗中模索している中で見つけたのが赤﨑勇先生の研究室の研究テーマである”青色LED”です。当時、赤﨑先生は企業から大学に移られたばかりで、殆ど研究費はありませんでした。ですが、青色LEDを自分で作るという研究テーマは当時の学生にとって本当に心躍るものでした。私たち学生は、中古部品や廃棄部品などを寄せ集め、また企業の方々にも部品をご提供頂いたりして実験器具を作って、自作の器具で夢中になって実験を繰り返しました。赤﨑先生は何故青色LEDの研究にこだわったのか、若い人達はどのように研究を進めたか、をお話ししたいと思います。将来皆さんが進路を決める上で、少しでも参考になるような話にしたいと思っています。

天野浩教授

坂田・平田ホール

対象:小学
定員:250名 残りわずか

でんきのしくみ、作りかた
おもしろい!でんきのはなし

工学研究科電子工学専攻 
教授 須田 淳

小学1年生のときから、でんきが大好きで、でんきのことばかりべん強して、なごや大学のでんきの先生になってしまったすだ先生がでんきの面白い話をします。なぜ、でんちがでんち(電池、でんきのいけ)という名前なのか、でんせんに止まっている鳥はなぜかんでんしないのかなど、たくさんなぞなぞを出しますのでわかった人は手をあげてくださいね。でんきにはいろいろな作り方があります、じっけんでみなさんに見てもらいます。

写真1枚目:須田淳教授 / 写真2枚目:ChatGPT/DALL-Eで作った電気のネズミ。

2時間目(10:50-12:20)

豊田講堂

対象:中学、高校、一般
定員:800名

工学って何だろう?
創造する学問 ― 工学の面白さについて

工学研究科電子工学専攻 
教授 須田 淳

ギリシャ時代は、芸術も工学もどちらもArtで、その境界は曖昧でした。Artの語源は「作り出す」です。芸術は人々が感動するものを絵画や彫刻などで創造し、工学は人々が安心して豊かに暮らせるものを物理や化学などに基づいて創造するのです。この講演では、工学の面白さ、やりがい、名古屋大学での最先端研究などについて分かりやすくお話ししたいと思います。

写真1枚目:須田淳教授 / 写真2枚目:理学の代表ニュートンと、工学の代表エジソン。(ChatGPT/DALL-Eで生成)

坂田・平田ホール

対象:小学
定員:250名 残りわずか

【特別講演】みらいをになうみなさんへ

未来材料・システム研究所 未来エレクトロニクス集積研究センター
センター長・教授 天野 浩

小学生の皆さんに是非お伝えしたいことは、自分の興味があること、やってみたいことに挑戦してみましょう、ということです。私が小学生の頃夢中になったのは、マンガ、探偵小説、ソフトボール、サッカーです。やる前は出来なかったこと、出来なかったことが、熱中してやることによって、分らなかったこと、出来なかったことが出来るようになる、それがこれほど楽しいことはない、という体験となりました。当日は、私の話だけでは無く、皆さんのお話も聞かせて頂いて、これからどうするか、一緒に考えましょう。保護者の方も一緒に耳を傾けていただければ幸いです。

天野浩教授

3時間目(13:20-14:50)

豊田講堂

対象:中学、高校、一般
定員:800名

【特別講演】社会・産業で使われている技術
「2035年に向けたデンソーの技術開発」
「QRコード生誕30周年、その歴史と発展を振り返って」

株式会社デンソー 経営役員 武内裕嗣
株式会社デンソーウェーブ 主席技師 原 昌宏

気候変動、高齢化・労働力不足など深刻化する社会課題の解決に挑戦する産業界の取り組みを紹介します。デンソーでは2035年にモノづくりのカーボンニュートラルと交通事故死亡者ゼロの実現を目指しています。前半では、再生エネルギー中心の循環型社会を具現化し、安心で価値の高い「モビリティ」と「モノづくり」を実現する取り組みを紹介します。
後半では、世界中の人が使い、生活に欠かせない存在となったQRコードの魅力と特徴について紹介します。発明者だから語れる、QRコードの発明に至った思い、ここまで広く普及した理由に。また、誕生して30周年を迎える現在までの、時代のニーズに対応するために色々なQRコードのファミリーをご紹介します。

写真1枚目:武内裕嗣 経営役員 / 写真2枚目:生成AIで、人がロボットを操作して動かすのではなく、ロボットが自ら考えて動いてくれる日常が来ます。どんな未来になるのでしょうか?
写真3枚目:原 昌宏 主任技師 / 写真4枚目:QRコードの名称の由来は、素早く反応するという「Quick Response」に由来し、大容量のデータを格納でき高速に読むことができるコードです。

野依ホール(野依記念学術交流館 2F)

対象:中学、高校、一般
定員:180名

半導体って何だろう?
現代社会を支える半導体について学ぶ

工学研究科電子工学専攻 
教授 須田 淳

最近ニュースでよく聞く半導体ですが、半導体というのはいったいどういうものなのでしょうか?電気を良く流すのは導体、まったく流さない絶縁体と習いましたね。その中間の物質が半導体です。中途半端に電気を流すこの材料は、光を当てると電圧を発生したり、電流を流すと光ったり、あるいは、電流を流すと熱を運んだりなど、さまざまな興味深い性質を示します。これらの性質を最大限に引き出して(育て、伸ばして)さまざまな半導体製品が作られていて現代社会を支えています。この講演では半導体の性質や応用先、名古屋大学で行われている半導体の最先端研究についてお話しします。

写真1枚目:須田淳教授 / 写真2枚目:半導体集積回路のイメージ。(ChatGPT/DALL-Eで生成)

坂田・平田ホール

対象:小学(特に高学年におすすめ)
定員:250名

すごい!ひかりのふしぎ
れーざーこうせんってすごい!

工学研究科電子工学専攻 
教授 西澤典彦

太陽の光、信号の光、みなさんのまわりにはきれいで明るいいろいろな光がありますが、実は光にはとってもすごい性質があります。たとえば、光は1秒で地球を7周半することができますので、地球の裏側にもみなさんの声をすぐに届けることができます。また、レーザー光線を使うと、どんなものにも絵をかくことができます。さあ、とってもすごい光の不思議をみんなで体験してみよう!

写真1枚目:西澤典彦教授

場所未定(後日アナウンス)

対象:中学、高校、一般
定員:50~60名

未来の世界の~ 布型ロボット~ ♪

工学研究科情報・通信工学専攻
高等研究院
准教授 舟洞佑記

我々の周りには「布」があふれています。もしそれらの布が自ら動いたらどのような社会になるでしょうか?本講演では、我々の研究グループで研究・開発を進める「布型ロボット」について紹介します。まず、「電気」や「情報・通信」をキーワードに、ロボットに関わる様々な技術要素を説明します。その後、布型ロボットに焦点を当て、これまでの研究の歩みや現在の研究課題について、動画を交えて解りやすく紹介します。講演会場には動く布型ロボットを展示し、布型ロボットを「見る」「触れる」「感じる」体験を提供する予定です。布型ロボットが拓く未来を一緒に考えてみませんか?

動画:布ロボットが動く様子。

オークマホール

対象:中学、高校、一般
定員:150名

リアリティの未来 ~ぼくらは宇宙人とわかりあえるのか

工学研究科情報・通信工学専攻
准教授 米澤拓郎

人それぞれが異なる立場や考えを持っているように、個々人にはそれぞれ異なる現実が存在します。一方で、様々な情報技術の発展(例えばバーチャルリアリティ)により、これまで誰も経験したことのない新しい現実も誕生したり、普及しようとしています。本講義では、情報技術がもたらす多様な現実の姿を理解するとともに、異なった現実同士をどのようにつないだり、ともに新しい現実をどう紡いでいけるかについて、皆さんと一緒に考えたいと思います。もしかするとそれは、全く異なる現実に生きる宇宙人とわかりあえる日に繋がるかもしれません。
(※講演後にロボットの演示実験を行います。)

写真1枚目:米澤拓郎准教授 / 写真2枚目:研究開発している装置(異なる空間を接続するためのロボティック・モビリティ:MetaPo)。

4時間目(15:20-16:50)

野依ホール(野依記念学術交流館 2F)

対象:中学、高校、一般
定員:180名

カーボンナノチューブがひらく未来のエレクトロニクス
人体と一体となって生活を助ける柔らかい電子機器の実現に向けて

未来材料・システム研究所 未来エレクトロニクス集積研究センター
教授 大野雄高

この講義では、カーボンナノチューブ技術がもたらす未来のエレクトロニクスに焦点を当てます。カーボンナノチューブは非常に柔軟で優れた半導体材料であり、人体に密着する柔軟な電子機器が実現できます。将来は健康管理や医療のサポート、さらにはサイボーグのように人間の能力を増強して、ライフスタイルの進化に大きな影響を与えるかもしれません。カーボンナノチューブ技術の応用とその可能性について、よりよい未来の実現に向けた取り組みを紹介します。

写真1枚目:大野雄高教授 / 写真2枚目:カーボンナノチューブ。 / 写真3枚目:やわらかい電子回路。

坂田・平田ホール

対象:小学(特に低学年・中学年におすすめ)
定員:250名

おならでもつうしんできる?
なるほど!つうしんのしくみ

教養教育院
工学研究科情報・通信工学専攻
教授 山里敬也

けいたいでんわは、でんぱを使って音をとおくにとどけます。でも、ちかいところであれば、糸を使っても音をとどけることができます。そう、糸でんわですね!じつは、糸だけじゃなく、いろいろなものを使ってつうしんすることができます。たとえば、音や光などです。このしくみが分かれば、「おなら」でもつうしんができるかもしれません。このじゅぎょうでは、いろいろなものを使ったつうしんをためしてみます。さて、「おなら」でつうしんはできるかな?

写真1枚目:山里敬也教授 / 写真2枚目:けいたいでんわは、でんぱでつうしん。(ChatGPT/DALL-Eで生成)

ESホール(ES総合館 1F)

対象:中学、高校、一般(特に女子中高生とその保護者)
定員:170名

【特別企画】女子中高生のための工学フォーラム
工学部女子学生の大学生活と将来

様々な社会の課題を解決するために新しいモノやコトを作り出す工学。課題解決のためには、多くの知恵に加え多様な価値観での検討が必要となることから、工学を学んだ女子学生が社会から求められています。
工学部では何を学ぶの?女子学生はどんな大学生活をしているの?工学部を卒業した女子学生はどんな未来が待っているの?中高生の時はどんなことを考えていた?工学部女子に対する様々な疑問に答えるため、社会で活躍する女性技術者からの講演や現役工学部女子学生の本音トークの会などを行います。女子中学生・女子高校生の方は進路や将来、保護者や一般の方は女性活躍社会を考えるきっかけにして下さい。

  

オークマホール

対象:中学、高校、一般
定員:150名

人と対話するロボット・アバター研究

工学研究科情報・通信工学専攻
准教授 小川浩平

人工知能研究の発展により、人と人のように対話できるロボットやアバターが実現しつつあります。しかし、そもそもなぜそのような技術を開発する必要があるのでしょうか。また、自分で考えて行動する賢いロボットやアバターに危険性はないのでしょうか?この講演では、身近な存在になりつつある最先端の自律ロボットやアバター研究について紹介し、それを支える技術について分かりやすく説明し、これを通じて皆さんが持つ様々な疑問に答えていきたいと思います。

写真1枚目:小川浩平准教授 / 写真2枚目:バーにたたずむアンドロイドロボット。 / 写真3枚目:人の代わりにオペラの指揮をするアンドロイドロボット Alter。

5時間目(17:20-18:50)

豊田講堂

対象:中学、高校、一般
定員:800名

【特別企画】科学の夕べ
高校生の研究発表と天野先生との座談会

名古屋大学附属中・高等学校・SSHコンソーシアムTOKAI

高校生が天野先生に挑む!?新人類、ミレニアム世代、Z世代と常に時代のトレンドを創造してきた高校生。令和の高校生が繰り広げる研究発表にノーベル物理学賞受賞の天野先生がご意見!?来場者も一緒になって行われる「天野先生と高校生の本音トーク」も予定されています。「高校生って何考えてるの」とか、「高校生って何してるの」とか、「高校生って・・」と思っている将来の高校生諸君、昔の高校生諸君、今の高校生が創る、そして語る「科学の夕べ」を一緒に楽しみませんか。